パンケーキミックスのUX

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ハワイのおみやげで『Eggs’n Things』というパンケーキミックスをもらうことが度々あって、初めて作った時に驚いたのは、なんといっても卵も牛乳も必要ないことだった。ただ水と混ぜるだけ。ちゃんと出来るのか心配になったけど、味も見た目も、いつも買ってるホットケーキミックスと変わらない。いや逆にこっちのほうが全然美味しい!と言いたいところだが、私が味に疎いからか出来上がりは普通のホットケーキで、でも卵と牛乳いらずで差がないことに驚いた。

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これは画期的だなぁとか思ってたんですけど、実は水だけケーキミックスってアメリカでは1940年代から存在していたようだ。しかし当時は人気がなく、その理由は「あまりに簡単でインスタントすぎて作った感じがしないから」だったようで、マーケティングの専門家のアーネスト・ディヒターという方が、粉から乾燥卵と乳成分を抜き出し、後から追加してねスタイルにして「作った感」を演出することで売れるようになったそうだ。

当時、ケーキは祝い事などで感情をこめる料理という認識が強かったそうで、たんに粉と水を混ぜて焼いただけだと、簡単すぎてありがたさを感じないわけだ。バック・トゥ・ザ・フューチャー2の「ママがチンしたピザは最高だな!」に時代が追いついてなかったんですね。『Eggs’n Things』のブレイク=時代が追いついたってことかー。

ちょっとこじつけではありますが、ツールのUXなんかでも、そのターゲットによっては、技術的には(レンジの)チンが可能であっても、ゲームみたいに、あえて工程を増やして参加した感を演出するというのが、なにか起爆剤になる可能性がないとは言えないかも。とくにスマホアプリなんかだと。

ちなみに『Eggs’n Things』の場合、簡素なパッケージにHAWAIIのクリップがカワイイとか、おみやげとして手頃な価格帯とか、ブレイクの要因が他にもあるはずで、まだ時代は追いついてないよね。「ママがチンしたピザは最高だ!」って今使ったらまだ皮肉だもん。

 

 

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