USB DACとしてのChord Mojo

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去年末、2015年11月の発売以来、性能の高さとコスパでオーディオ界隈を騒がしているDAC『Chord Mojo』。ちょっとググればいろいろな記事が見つかりますが、BARKSのCHORD Mojoは、今年一番の衝撃や、eイヤホンの究極を凝縮したポタアン、CHORD Mojo、philewebのケタ違いの音を小型筐体に凝縮など、ざっと読めば分かりますが、近年稀にみる名機の様子で、多くのレビュアーが絶賛しています。

私も丁度DACを探していて、自分の中ではLuxmanのDA-100が候補だったわけですが、お店でMojoを視聴してみたら一瞬で撃沈。速攻で購入してしまいました。そんなわけでChord Mojoのレビューです。

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Chord Mojoは

Mojoはポタアン(ポータブルアンプ)です。本来は外出時に良い音が聞きたいユーザーのための製品で、iPhoneなどのポータブルプレイヤーと接続するための小型DACアンプです。しかしMojoはDAC性能が優秀なので、自宅で据え置きのUSB DACとしても使えます。私は完全にMac専用のDACとして使っています。

しかしコスパが良いと言われるくせに現時点で65,000円ほどもします。「なにそれおかしくね?」という感じですが、これはChordがハイエンド・オーディオメーカーだからで、たとえば2001年にChordから発売されて高評価を得た『DAC64』は36万円、去年発売されたDAC『DAVE』(写真下)は160万円です。

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私も「いつかChordを聞いてみたい」と思っていましたが、まさか自分がChordユーザーになるとは。いわば憧れのメーカーなのです。

↓これはMojoの上位機種のポタアンHugo。25万ほどしますが、今まではHugoでも安いと言われていたので、いかにMojoが戦略的な価格か分かります。

 

Chord Mojo、その音

結局はここですね。私は20分程の視聴で購入を決めました。驚きました。ちなみに他に視聴したことのあるDACは『Luxman DA-100』『SONY PHA-3』『OPPO HA-2』『FOSTEX HP-A8』などがあります。

ポタアンということで、ネットにはヘッドホンでのレビューが多いですが、私は主にライン出力でスピーカーで聞いてます。ちなみに自宅のスピーカーで聞いてみても、その高音質は変わりません。特にヘッドホン向けのチューニングが施されているといった事はないようです。

自宅での印象は、視聴の時と変わらず溢れんばかりの密度とパワーでした。音が静寂の中から一気に立ち上がってきます。それは今までの自分のシステムでは聞いたことがないもので、ピアノ1音だけでも今までと違うことが分かります。つまりそれはピアノがそこにあるかのようです。

今までオーディオ店にお邪魔したときに、そこに展示してある高額なシステムから流れてた、あの音でした。「ああ、つまりDACがポイントだったわけね」と個人的に腑に落ちました。

基本的にどんなジャンルの音楽を聞いても再発見があります。いつも新しい機器を導入すると色々と曲を聴き返しますが、今回ほどライブラリをひっくり返して聴き返したことはなかったです。

電子音だけで構成されたテクノ(Autechreとか)だと、それほど変化がないかな?という気がしたので、セガのスペースハリアーのサントラを聞いてみると、FM音源が高音質に!とかはないんですが、1音1音にパワーが乗っかる感じで、それがなんというか、初めてこの音楽を聞いた時の感動を思い出すような、あの頃にタイムスリップする感覚を呼び起こします。

全体的に広大な音場というよりは高密度で元気な音という味付けですが、不思議とボリュームを上げてもうるさく感じません。逆に言えば小さなボリュームでもバランスよく聞こえます。そして元気な音なのに聴き疲れするようなことがありません。

iTunesから流れる音楽は当然として、スカイプで通話したときや映画を見る時も、しつこいくらい高音質になります。スカイプの会話も相手がそこにいるみたいだし、例えば相手が紙をめくったり物を置いたりといった、こまごまとした効果音に存在感があります。

映画の場合は、まず英語が聞き取りやすくなった事に驚きました。登場人物がテレビを見たりした時の、そのテレビの音までも異様に高音質に聞こえたりして面白いです。

ちなみに過去のオーディオ機器はこの記事でも書いていますが、これまでで一番のプレイヤーはSonyのDVP-S9000ESでした。これは当時のフラッグシップSACD/DVDプレーヤーで、とても繊細な音でしたが、Mojoのような衝撃はありませんでした。

 

Macでの使いこなし

Mojoの対応フォーマットはとても幅広く、WindowsやMacとも当然繋がります。OSXの場合はドライバーも必要ありません。OSXに接続すると、Audio MIDI設定では自動的にMojo最高値の768000.0Hzが選ばれますし、公式マニュアルでもこの設定を推奨しています。

しかし、この設定ではChrome(バージョン 49.0.2623.75 (64-bit))で音がでなくなりました。どうやら現在のChromeは768000.0Hzに対応していないようで、一つ落とした384000.0Hzなら大丈夫でした。いずれこの問題はChromeのバージョンアップで解決されそうです。

OSXではAudio MIDI設定で選んだ周波数がMojoにそのまま出力されるようで、iTunes再生中にAudio MIDI設定にて周波数を変更すると、MojoのLED色が即時変化します。

 

Audirvanaで更なる高音質へ

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ノーマルのiTunesも十分に高音質になりますが、Audirvanaで768kHzにアップサンプリングしてみると、これがハイレゾ、というかMojoの本当の実力なのかと思い知らされます。

元のデータは同じなのだからアップサンプリングしてもそれほど変わらないだろう。という意見もありますが、これは視聴すれば(おそらくすぐに)分かるので、ぜひ試用期間で聴き比べしてみることをオススメします。

Audirvana Plus | The Sound of your Dreams

 

DACのボリューム問題

Mojoに限らずOSXにDACを導入するとマスターボリュームがDAC側に握られます。これこそ本来の動作なのですが、今までのようにソフト的にマスターボリュームを調整したい人も多いかと思います。

それは仮想サウンドデバイスのSoundflowerとLadioCastというソフトミキサーを使えば解決します。システムのサウンド出力をDACからSoundflowerに変更し、LadioCastでSoundflowerをすぐにDAC出力します。

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つまり出力にSoundflowerを一枚噛ませることでマスターボリュームを調整可能にします。

この方法により、外部DACを使いつつマスターボリュームをソフト的に調整できるようになりますが、Audio MIDI設定のDAC周波数とLadioCastのシステムサンプルレートを同一にする必要があるのでハイレゾ性能を生かせなかったり、LadioCastを常に立ち上げておく必要があったりと、いささか利便性への代償があります。

 

Chord Mojo。とても高価な買い物をしたわけですが、その価値は十分にありました。これ以上の音はもう私には必要ないと思うので、今後ずっと大切に使っていきたい。私のオーディオ・システムに不足していたピースをピタリとはめてくれたようで、ようやくアンプとスピーカーの本当の性能が引き出せた気がします。

 

 

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