いい人ぶってる文書ほど面白くない

数々の有名ブロガーが良書とオススメしている「人を動かす文章術」の書評です。私はブログを初めてから読んだのですが、文章についての新しい気付きを沢山頂きました。今後の文章にも思いきり影響を受けまくる予感です。

著者の齋藤 孝さんは現役の明治大学文学部教授ということで、日々、膨大な文章と接していらっしゃるようで、本書は、そこから見えてきた発見を惜しげもなく教えてくれます。

スポンサーリンク

良い文章、悪い文章

いままで様々な文章と接してきたが、明確に文章の善悪をつけられるとは思ってなかった。数学は明確に答えが出せるが、文章は平等の価値なんじゃないか?文章力はあるだろうけど。くらいの考えだった。

しかし、毎日のように学生の文章を採点する著者には、明確に判断基準というものが必要だ。著者は「良い文章とは文章力ではない。自分に新たな気付きを与えてくれるかどうか」だと、スパッと断言している。本当にそうか?としばらく考えてみたが、確かにそうだと考えるほどに納得できた。

じゃあ小説ではどうなるの?という点では、ここでもスパっと「良い小説とは出てくる登場人物の善良さではなく人間の深さ」だと明言している。これも、考えて見るほどに唸らされた。

これらが本書における掴みにあり、あっという間に引きこまれてしまった。

平凡な文章は罪

何百人もいる学生に同じテーマで文章を書いてもらうと、半数以上は同じような内容だそうだ。それらは自信なく、当たり障りなく、「~だと思いました」みたいな。ああ、私もそうなるだろうなぁと思った。

採点する側の立場で考えてみるとうんざりしてくるのだと思う。その中でキラリと光る文章は当然ながら他の多数とは違う切り口を持っている。そのルールを本書は教えてくれる。例えば、

  • 人と同じ事を言うのは罪だと感じるくらいが良い。
  • 文章には上から目線と生意気さがあっていい。書き手が主役であることを忘れてはならない。
  • ちょっとオーバーに言い切るくらいが丁度よい。後から「強く書きすぎたか・・・」くらいで。
  • 「~は大事だなと感じました」などのような表現は陳腐で最悪。

という感じで「丁寧な言葉使いで行儀よく」とは正反対だ。しかし、自分が面白いと思う文章はたしかにそうだなと振り返ることができた。文章の言葉の丁寧さとは、自分の保身かもなと感じさせてくれた。

誰でもキラリと光る文章が書けるフォーマット

さらに話は進み、キラリと光る文章を書くためのフォーマットまでも教えてくれる。

なんだか、そこまで型が用意されていると、文章を書くという作業から創造性が失われてしまう気がするが、文章のプロは光る文章の書き方をとうに発見しているのだ。以下のように文章を作ると光るらしい。

  1. ネタだし→対象について書きたいことをいくつかネタ出し。
  2. グループ分け→ネタを3つぐらいのグループに分ける。
  3. ゴールを決める→最後の文章を考える。
  4. タイトルを決める→タイトルを考える。
  5. 通過地点を設定する→3つのグループの順序を考える「1.えー!、2.へぇ、3.ほぅ」となるように。

ゴールとスタートを先に決めてしまうという点が面白い。文章の構成は掴みが最も大事で、ここで失敗すればそれ以降を読者は読んでくれない。そして最後の締めで好印象を与えれば、全体がよく見えるものだ。

この書評は本書の前半のみで、後半ではビジネス文書やメールの書き方にもページが割かれているが、前半が特に印象深かった。良くも悪くも、ほとんどの事に型(フォーマット)がある。あとは、それを利用するかどうか。

もちろん、この文章から上のフォーマットを意識して書き始めました。

 

 

スポンサーリンク