フォーリング・ダウン

1993年のアメリカ映画。主演はマイケル・ダグラスとロバート・デュヴァル。ロバート・デュヴァルはディープ・インパクトの優しそうな船長役の人。調べて分かったけど地獄の黙示録のキルゴアとかゴッドファーザーの弁護士のトム役だったのか。言われてみればという感じ。超名優だ。

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ストーリーは、マイケル・ダグラス扮する真面目そうなホワイトカラーの主人公が、日常のストレスに耐え切れずに朝の渋滞中にキレる。完全に壊れてしまっており、バットや銃を使いながら、今までのウップンに対して暴力で反発する。

例えば、小銭を両替して欲しいと小さな店に入るが、何か買って両替しろと店主に言われてカチン。店主は韓国人で英語がヘタだったので、移住する先の言葉くらい覚えてから暮らせと店を破壊する。

ファーストフードでは朝食を頼むが、丁度ランチの時間帯に切り替わってしまっているからムリだと言われる。融通のきかない店と愛想笑いにカチン。銃を取り出して朝食を要求する。さらにハンバーガーが潰れており美味しそうな写真と違うのは詐欺だとキレる。

移民やファーストフードが多いアメリカ人なら主人公に共感しそうだ。

もう一人の主人公

主人公のキレっぷりはウリのひとつだが、ロバート・デュヴァル扮する刑事こそ本当の主人公かもしれない。

彼は主人公を追うわけだが、主人公と同じくらい社会に対してうんざりしている。幼い娘を病気で亡くしており、奥さんも更年期で精神をやられてしまっている。仕事を優先するあまり十分にケアができない事に罪の意識を感じながら、なんとか前向きに生きている。

刑事の上司である所長も「俺は汚い言葉を喋らない奴は信用しない」と、礼儀正しく優しい彼を否定する。 主人公が壊れてしまった原因はアメリカ社会の異常性であることは彼にもよく分かるのだ。

精神をやられた奥さんはロンドン橋落ちる♪(London Bridge is falling down)の歌がお気に入りで、タイトルのフォーリング・ダウンはそこから。社会に対してキレる主人公を楽しむ映画である反面、アメリカ社会の異常性への皮肉が込められているのが分かる。

 

 

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