復讐するは我にあり

今村昌平監督の1979年公開の映画。本ブログでは前にうなぎもポストしてます。30年以上前の映画ですが滅茶苦茶面白かった。2時間20分という長さもあっという間。面白い映画っていうのはこうだよなぁ。と見終わった後に感動です。

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実在した5人の連続殺人犯を主人公に構え、なぜ彼が犯罪を犯すのか。を偏見なく描きます。彼は特に理由もなく出会った人を無差別に殺しているようだが、どうも、その目的が金という訳でもない。

主人公を演じる緒形拳

映画は彼が警察に捕まったシーンから始まるが、「どかーんと冷えちょるじゃろうねぇ、留置場は・・・」と、まったく悪びれた様子はなし。彼は大学教授や弁護士を名乗った詐欺をしていたので頭もキレる。

どうやら彼が殺人へ向かう原因は、自分の妻と怪しい関係にある、カトリックの父にあるのではないか。と匂ってくる。

父親役の三國連太郎

ここで宗教が絡むことで作品に深みが増す。信仰を持とうとする人間は、自分の中に潜む悪魔の存在を人一倍認識しているもの。主人公が父に殺してやりたいと告げるシーンでは「貴様においは殺せん。恨みのなか人しか殺せん種類たい」と冷静に告げられる。

「復讐するは我にあり」というタイトルは、聖書からの引用で、原作者の佐木隆三は主人公を肯定も否定もしない気持ちを込めたようだ。

明確な答えのない作品だが、連続殺人を犯した主人公は、環境により少し歯車が狂っただけで、実はやさしい人間なのでは。と感じました。

彼の父は確かに素晴らしい人物だけど、ラストでは彼に潜むずる賢さにもしっかりスポットを当てます。

 

 

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