水色とオレンジの配色のガルフカラー。可愛いですよね。たまに自転車でも見かけたりします。
このガルフカラー、Gulfオイルというオイルメーカーの名前からきてます。
Gulfオイルは100年以上の歴史があるアメリカのオイルメーカーで、60年代にモータースポーツ、ル・マンに参戦し、フォードGT40に、このガルフカラーを配色したのが始まり。
このガルフカラーについて考察しているサイトがあったので、翻訳しつつご紹介します。
GT40のために作られた配色
この色は、ガルフレーシングチーム内での正式名称では、
- 3707 Zenith Blue
- 3957 Tangerine
と呼ばれているそうで、GT40のためにLlewellyn Rylandsにより開発されたそうです。
コーポレートカラーの青はもっと濃い
Gulfオイルのコーポレートカラーはロゴで使われている2色で、オレンジは同じですが、青が異なります。コーポレートカラーは、もっと濃い青ですね。
でも、実際に採用された青はパウダーブルーだった。これが何故か。「そんなん色々試して格好良かったからちゃうの?」って最初は恐らくそうなんですが、後付でもデザイナーは理由を説明する義務があります。
まず、もしコーポレートカラーの青で全体を塗ってしまったら、濃すぎますよね。恐らくガルフチームは一応試したんでしょうが。「じゃあどんな青を?」ってんで、「視覚的にポップでかつ、光学的に振動しないような青を選んだのでは」とリンク先のデザイナーは憶測しています。
光学的に振動ってなに?
「光学的に振動ってなに?」って思いますよね。それは「Equiluminant Colors」という現象によって色が振動することだそうです。この単語、辞書に載ってないし、まだ日本語対応するほどポピュラーではないようですが、ざっくり「明るさ(明度)が同じ色の境界は、人間には認識しにくいから振動して見える」って感じ。Richard Anusziewiczというアーティストが、その現象を利用した作品を残しています。
たしかに、じっと見てると、目がチカチカするというか、クラクラしてきます。
このことから、青をオレンジ色と同じ明度にするわけにはいかなかった。
そのため、オレンジよりも薄い明度であるパウダーブルーが選ばた。という、何ともそれらしい理論が展開されていました。科学的なようでアカデミックなようで、私がクライアントならとりあえず納得してしまいそうです。
Design Friday. The Color of Gulf Racing.
なぜ格好良く見えるのか?
一方、私は「なぜ格好良く見えるのか?」という方向で考え、そもそも人が快適に感じる配色とか音楽のコードに何故があるのか?とか、考えました。