2011年のSFコメディ映画。去年話題になってて見たかったのがやっと借りれた。いろんな映画のオマージュが詰め込まれててゲラゲラ笑って観たんだけど、鑑賞後に町山智浩の映画塾!で解説を発見。ポールという名前の意味やバックグランドにあるアメリカ文化などが解説されていて、作りこみの深さに感動!
過去のSF作品、特にスピルバーグへのオマージュが多くて、「ホット・ショット」「裸の銃を持つ男」みたいに映画ファンならニヤリとするシーンが沢山ある。音声だけだがスピルバーグ本人もカメオ出演している。できれば「ET」「未知との遭遇」の2本を見ておくとグッと楽しめる。
ストーリー
町山さんの映画塾!には、ネタバレのない予習編と鑑賞後のための復習編がありどちらも素晴らしいので、ここでストーリーを書くのもナンセンスだけど、ざっくり言うと、2人のオタク系イギリス人がアメリカを旅行中に、エリア51から逃げ出した宇宙人(ポール)と出会い、MIBから逃れつつ母星のUFOとの待ち合わせ場所へ旅をする話。
オタク気質な2人とは対照的に、ポールは気のいい陽気なおっさんキャラなのでギャップが面白い。映画塾!によると、ポールの気のいいキャラこそ外からみたアメリカ人像だが、実際のところアメリカの田舎では、ライフル協会の思想やキリスト教原理主義など保守的な文化が根強く残っているらしい。そこは半世紀前の作品「イージー・ライダー」から変化がないようだ。
全体的にパロディが多くて気付かなかったのも沢山ありそうだが、一つ分からなかったのがMIBの本名に主人公2人が驚くこのシーン。 彼の名前、”Lorenzo Zoil”になぜ驚くのか分からなかったが、Yahoo!知恵袋で解決。1992年の映画「ロレンツォのオイル/命の詩」(Lorenzo’s Oil)と同じ音に聞こえるからという、元ネタが分からないと笑えないネタでした。
あとは映画塾!で触れていた、ジョーズのオマージュ”Smile, you son of a bitch!”。
こちらはシガニー・ウィーバー繋がりのネタ。エイリアン2でリプリーとクイーンの最後の対決時のセリフ”Get away from her, you bitch!”。シガニー・ウィーバーは「ギャラクシー・クエスト」や本作みたいなSFコメディに積極的に参加してて素敵。
コメディなので酒飲みながら気楽に観れるのに、鑑賞後もしっかり考えさせてくれる映画でした。