お気軽に人に薦められない、事前にその人の属性チェックが必要そうな『裏おすすめ映画』を個人的にチョイスしてみました。
恋人と家で見たらその関係によっては会話がなくなる可能性も。娯楽要素は薄く反社会的な作品を含みます。R指定かもしれない。 「ムカデ人間気になるぜ!」とか「Saw笑えるよねー」みたいな感覚の人に良いかも。ちと危険なセレクトです。
ファンタスティック・プラネット
1973年のフランスのアニメ映画。「さすがフランス!文化進んでるぜ!」と言わざるを得ない独特の世界観。一回見たら忘れられないドラーグ族。傲慢な人類が逆の立場になったらとか、スピリチュアル性とか、政治的な描写もしっかりしてます。
シリアル・ママ
『ピンク・フラミンゴ』のジョン・ウォーターズ監督のダークコメディ。社会や人間の2面性をポップに描いてて、チャールズ・マンソン的カリスマ崇拝とかスプラッター愛好。偽善的社会への皮肉など。
ピアニスト
ミヒャエル・ハネケ監督。ハネケでダントツに好きな作品。一応こちらでつたないレビューを書いてますが、ハネケ作品は明確な答えがない場合が多いので、各人で咀嚼して楽しみましょう。
セブンス・コンチネント
同じくハネケ。『ファニーゲーム』と迷いましたがコチラを。ネタバレ(一見普通の家族が突然一家心中するという映画)ですが、その理由が明確には示されません。なぜ?と考えるか、あるいは直感的に分かってしまうか。
死霊のえじき
ロメロのゾンビ三部作の3つめ。ゾンビ三部作+バタリアンの4つは甲乙つけがたいですが、その中から一つとなるとコレでした。個人的に一番救いのなさを感じるので。ちなみにメイキングで残酷シーンの撮影スタッフのテンションがヽ(=´▽`=)ノな感じが笑えます。
ソドムの市
変態映画の代表格。最初に見た時は「こいつらイカれてんな」くらいの感想でしたが、ファシズムという暴力肯定社会において、トップの価値観が壊れる必然。といった闇の部分を誠実に描いた。のかな?なんて解釈もできます。
冷たい熱帯魚
『愛のむきだし』の園子温監督。裏おすすめなので断然コチラに。パンチラわーい的ノリこそ健全だったとなるかも。ネタバレ全開ですが、こちらでレビュー書いてます。
ブルーベルベッド
リンチ作品。平和そのもの田舎町の裏側。私の感覚がズレているかもしれませんが、それほど裏ではないか。この作品が好きなら『ツイン・ピークス』にもハマリます。アンジェロ・バダラメンティの音楽も素晴らしい。
ジョニーは戦場へ行った
オチが報われない映画ベストテン的ランキングに必ず顔を出す名作。たしかに悲惨で怖くて報われない作品ではありますが、明るい要素もキラリと入っており、そこが名作かなと思います。こちらにレビューも書いてます。
ディア・ハンター
マイケル・チミノ監督。若かりしロバート・デ・ニーロがでてます。ベトナム戦争物ですが、それなら『地獄の黙示録』を。なんて事も思いますが、あっちはカーツ大佐の心情を理解するためのハードルがやや高い気がしてこちらに。精神の崩壊する過程。刺激への依存など。
アルタード・ステーツ
自分の信仰に疑問を持つ科学者がドラッグを使って精神世界を探索するという作品で、1979年のアメリカ映画。危ないテーマなのでヒッピー文化後期という時代の後押しがないと埋もれてしまいがちですが真面目な作品です。ウィリアム・ハートでてます。