オーディオの記事を書くときに、スピーカーの音を録音できたら、アンプの性能を比較するのに役立ちそうだな!と、一人ブッチギリにテンション上がってきてポータブルレコーダーが欲しくなりました。
「とりあえずTASCAMかZOOMの安いやつかな・・・」とネットを物色して、結局、TASCAMの新モデル『DR-07X』を購入しました。
2019年2月上旬発売なので、出たばかり、ほっかほかのモデルです。
『DR-07X』を選んだワケ
同じTASCAMの『DR-05』やZOOMの『H1n』と最後まで迷ったんですが、決め手になったのは『DR-07X』はマイクを広げられる点でした。
スピーカーの音を拾うのに「マイクがひらいた方がいいかも」って思ったわけです。
ちなみに『DR-07X』の前モデル『DR-07MK2』も同じようにマイクを広げられるし、現在価格が下がっており、究極的に買い時でもあったんですが、新モデルに追加された『USBオーディオインターフェース機能』に惹かれてしまいました。
あと新モデルはmicroSDXCカードが使えるようになったのも地味にポイント高い。GoProとかデジカメにはSDXC使ってるから共用して使えます。ちなみに128GBのSDXCを使えば、最長で37日間録音(320k-MP3)できるらしい。一体どんな用途に使えばいいのか。
パッケージ
パッケージは全部英語でグローバル感あります。電池が入ってるのは嬉しい。
説明書は10ヶ国語に対応しているものの内容的には最低限の事しか書かれていないので、ソッコーで公式HPから日本語のリファレンス・マニュアルPDFを落としましょう。
ちなみにメニュー言語も10ヶ国語から設定できます。前モデルは日本語固定だったようですが、本機では気分に合わせて英語で使ったりもできます。業界的にDTMソフト含め英語に慣れといたほうが色々捗るかもしれない。
見た感じ
2008年の『DR-1』発売以降、着実にバージョンアップを繰り返してきたのでしょう。熟成された雰囲気を感じます。
外観は堅牢でしっかりしており、ちょっと落とした位では壊れなさそう。だからといって落としたくはないが。
ボタンも洗練されていて使いやすい。メニューも迷うことなくすぐに把握できました。
裏面の三脚穴は金属製です。どれくらい前のモデルかは分かりませんが、以前はプラスチック製だったはずですが、ちゃんと改良されてますね。
USBオーディオI/Fの使い勝手
新モデルの注目ポイント『USBオーディオインターフェース機能』。
とりあえず仕様ですが、2イン/2アウト、Windows・Macの他iOSにも対応。サンプリング周波数は48kと44.1kから選べます。2イン/2アウトということは、本機はUSBマイクにもなるし、逆にPCから本機へもステレオ信号を流せます。
ということは、PCの音を本機で録音できるのかな?と思いきや、インターフェースモード時は本体への録音は出来ません。PCとマイクの音を本機内でミックスして、本機のヘッドホン端子orスピーカーでモニターする為のものです。残念!
でもネット配信する時に、本機のヘッドホン端子からミックスされた音をモニターできるのは、何かと嬉しいかもしれない。
面白い機能として「エフェクト」があります。これはUSBマイク使用時でもリバーブをかけられるので、カラオケとかギター配信する人には嬉しいかも。音質を確認してみたところクオリティも悪くないので、普通に使えると思う。
あと電源周りですが、USBを差し込んだ時はUSB端子から電源が供給される「USBバスパワー優先仕様」なので、電池を抜いていてもUSBを差せば使えるし、電池が入っていても無意味に電池を使わない設計です。
「A/B」と「X/Y」モード
本機の特徴のひとつ、マイクを広げられます。「A/B」モードと呼ぶそうです。
これが閉じた状態で「X/Y」モード。こっちが一応スタンダードかな?
「A/B」モードは私のようにスピーカーの音とか、環境音をワイドに録りたい時なんかに使えそう。少なくとも選択肢が増えるのはありがたいです。
「A/B」と「X/Y」モードの録音比較
サンプルとして、両モードでスピーカーの音を録音してみました。
録音環境はこんな感じ。
で、YouTubeに両方の音をアップしたんですが、YouTubeの動画をシンクロ再生するプレイヤーも作りました。2つの動画の音を簡単に切り替えられるので比較しやすいかと思います。緑色の再生ボタンを押したあと、スピーカーアイコンで音を切り替えられます。
「A/B」モードは音が広がっているのに対し、「X/Y」モードは音が中心にまとまっているように聴こえますが、いかがでしょうか?
まとめ
『DR-07X』は私にとって初めてのポータブルレコーダーとなりましたが、評判通り、何の不満もない機種でした。
細かいところまで気が効いた設計で、例えば、電池の正確な残量を把握するために、電池の種類をアルカリorニッケルに設定できたり、楽器の音をチューニングするためのチューナーも付いています。
ただ肝心のマイクの音質に関しては、耳が肥えてしまっているのか、さらに高性能なマイクが欲しくなってしまいました。値段相応なんでしょうが、上を見たらキリがない世界です。
しかし初めてのポータブルレコーダーとしての性能は申し分なく、今後あらゆるシーンで活躍してくれそうです。