一線を退いた過去の大物スターが集まった本作。予告を見ると「大物が集った点が最大の見所」という、内容の無さを遠まわしに宣言しているような気もしたが、やっぱりスタローンとシュワちゃんが揃ったシーンは見ておきたいという事で、まんまと見てしまいました。
コマンドーやランボーに胸を踊らせた世代の期待を裏切ることはなく、良くも悪くも、これぞヒーローアクションという内容でした。
夢の共演を見逃すな!
とにかくキャスティングが魅力の本作。大物俳優が目白押しで、個人的には今のミッキー・ロークが見たかった。
最も鼓動が高なったシーンは、やはりスタローンとシュワルツェネッガー、そしてブルース・ウィリスの3大スターの会話シーン。3人共貫禄たっぷりの演技で、ただの会話シーンなのに何かを期待してしまう。なぜかブルース・ウィリスだけ年とらないな。
96年の「エグゼクティブ・デシジョン」という映画で、レンタルのパッケージにあったカート・ラッセルとスティーブン・セガールの2大共演を楽しみに見たら、開始直後にセガールが死んでしまい、それきり最後まで登場しないという、してやってくれた映画があった。
本作でも、これでもかと大物が出演してはいるが、シュワちゃんはカメオ出演で残念ながら一瞬しか登場しない。
「キス・オブ・ザ・ドラゴン」のジェット・リーや「ユニバーサル・ソルジャー」のドルフ・ラングレンも、本作では脇を固める感じでした。
これぞ娯楽映画
アクション映画らしく分かりやすいストーリー展開で、ハッキリと敵と味方の2つしかない。エクスペンダブルズ(消耗品)という名の彼ら傭兵部隊は、敵を大量に殺しても微塵の罪悪感もないようだが、案内役をしてくれたヒロインを一人敵地に置き去りにしてしまう。
それをスタローンが気にしていると、ミッキー・ロークが過去に自身が救える命を救わなかった後悔を懺悔し、スタローンがヒロインの救出を決意する。ミッキー・ロークの懺悔シーンの演技は良かった。
昔のアクション映画との違いは残酷描写で、ここは流行を取り入れている感じ。強力な銃で敵を撃ち上半身と下半身が真っ二つになるなど、過去のアクション映画にはない演出だ。ゲーム世代は暴力描写に免疫ができているので、これくらい描写しないと興奮しないかもしれない。
商業的には成功しており、制作費8000万ドルに対し興行収入は約2.5億ドルだ。 そんなわけで類にもれずパート2が製作中とのことである。文頭の写真の出所はハッキリしないのだが、おそらくエクスペンダブルズ2の写真だろうと思われる。