酒井若菜のブログ記事「小娘物語。 前編」が素晴らしかった。ペニオクの芸能人ブログ騒ぎで、タレントのブログなんて宣伝だよなと高を括っていたが、やはり面白い人はいる。
私はもう10年以上ほとんどテレビを見ない生活なので、残念ながら彼女の事は知らなかったんだけど、記事のテーマである水道橋博士のファンではある。
記事を一言でまとめれば、デビュー当時に水道橋博士に嫌味を言われたと勘違いして引きずっていたいう話で、わざわざ私が記事にした理由は、博士と共に彼女の文章が上手だったから。
単純に「文才がある」と一言で片付けることはできるけれど、同じくブログを書く身としては、なぜ面白いと感じるのか。という視点で何度か文章を読みなおした。
ゴシップの自白が真実味を高める
普通は書きにくいネガティブな感情も隠さず書いてあるのが良い。
陰口や嫉妬といったワイドショー的なネタを自白するのって恥ずかしい。
ブログには良い面だけ書いていたいし、多くのブログはそう。
かといって自虐的なのも面白くない。書いてる方もネタっぽくなるので恥ずかしくないし。
微妙なラインで共感できる感情表現が、芸能界という虚像の中にあって(詳しく知らないけど)、真実味を感じる。
もちろん嘘を含んでいる可能性は捨てられないが、面白さは揺るがない。
しっかり読者を意識している
出だしの「博士さんは、怖かった。」から、ちゃんと読者を意識しているのが分かる。
時折入る会話や一人称のセリフがテンポを生み出して読みやすさに繋がってる。
サラリと読めてしまうので気づきにくいが、しっかり読み手の事が考えてある。
これだけの長文を読ませるレベルは、ブログ1年目の私では太刀打ちできない。
数年に渡り、真摯に文章に向き合わないと無理ではなかろうか。
文才は一般的にはビジネスに必須のスキルじゃない。
WEBデザイナーを名乗り始めた20代の頃は、文章にそれなりに自信があったものだけど、今になって回りを見渡すと、簡単に埋められない力の差を自覚させられる。
酒井若菜、覚えた!