禁煙外来や補助アイテムは一切使わずにタバコをやめる3つの考え方

赤い煙10年以上吸ってきたタバコをやめて3ヶ月たちました。吸っていた量は1日1箱というノーマルスモーカー。「吸わないなんてもったいない!人生は楽しむべき!」と思っていました。やめる前の心境としては「1箱千円になったらやめよう」という感じで、禁煙に対して強い思いはなかったです。

それが、なぜやめる事になったのでしょうか。実は、何か緊迫した状況になった訳ではなく、ある時タバコを吸いながら「禁煙について真剣に考えてみた」だけでした。

それは、三十路を超えたおかげか、3つの人生哲学を理解できるようになっていたという前提があります。

 

3つの人生哲学

  1. 先の事まで考えて行動した方が得をする

    最初は「先の事まで考えて行動した方が得」というもので、当たり前なのですが、例えば「賃貸とマイホームのどちらが良いか?」や「保険の掛け捨てと積立」など。若い時は目先の事しか考えられないものですが、年を重ねると我慢強さも増すせいか、より長い目で物事を見れるようになります。そして大抵の場合、長い目でみた方が結果的に得をすることが多いです。喫煙行為を長い目で考えてみると、一刻も早くやめたほうがお金や健康などで得をします。

  2. 依存=奴隷状態から抜け出すため

    次の考えは仏教の知識からで、仏教ではあらゆる刺激を悪とします。刺激は依存を生み、依存は心の自由を奪うからです。ちなみに仏教では喜怒哀楽といった感情さえも悪としています。依存している間は大なり小なりその刺激に振り回される奴隷状態と言えます。私の場合は「一本吸ってから~しよう」という感じで、主体性が削られるパターンが多かったです。

  3. 禁煙を楽しむ

    最後に、我慢を楽しむという考え方が出来るようになった点。これは若い時の自分に、どれだけ説明しても理解できないかもしれません。心頭滅却すれば火もまた涼しで、苦しみを脳内で変換する術に長けてきたのでしょう。

上の3つの事を煙を吐き出しながら考えていて、「よし!一刻も早くやめた方がいいし、主体性も高めたいから、禁煙を楽しむか!」となりました。

 

禁煙開始!最も苦しいのは最初の3日~1週間

本当なら「やめると決めたら残っているタバコは捨てる!」という気合が欲しいところですが、貧乏性なので、買い置きしてある分を全て吸ってから禁煙スタートです。

2日目くらいまでは気合でなんとかなりますが、最初の1週間はそれなりに苦しいです。仕事が手につかないほどタバコや禁煙について考えます。「人がなんと言おうと、やっぱりタバコは旨い」とか、「人生のスパイスとして丁度いい」とか。そのたびに「なかなか辛いじゃないか。ふふっ」という感じで流します。

他に、口が寂しく、そして空腹感が凄いです。「禁煙は太る」というのはこのためでしょう。どうせ最初の1週間がピークなので、私は好きなだけ食べました。一生の健康を考えると1週間食べ過ぎるくらい何でもありません。旅行に行ったようなものです。

禁断症状は2週目から徐々に楽になります。

禁煙セラピー 商品イメージしかし禁煙を初めてから2日目に、自分が感じている禁断症状がいつ終わるのかを知りたくて、ベストセラーのアレン・カー「禁煙セラピー」を購入。早速読んでみると、最初から読んでおけばよかった!という良書で、禁煙を少しでも考えている人は読んだほうがいいです。「喫煙はタバコの奴隷状態である」という点が、特に分かりやすく書いてあります。しかし禁断症状については、あまり書かれていませんでした。

繰り返します。禁断症状は最初の1週間がピークです。それを乗り越えれば成功したようなものです。

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たばこのメリット

喫煙者は巷で言う「タバコのデメリット」なんていうのは、吸わない人より知っているものです。それ以上のメリットがあると思っているので吸っています。私の場合は、こんなメリットを感じていました。

  • 落ち着く・ストレス解消になる
  • 心の切り替えになる
  • 日々の生活に軽い刺激を与えてくれる
  • 考え事をするのに丁度いい

先ほどの「禁煙セラピー」は、上記のようなメリットも一種の錯覚であると教えてくれます。一歩も譲ること無く「タバコは百害あって一利なし」というスタンスです。 例えばドラッグ常習者がいるとして、彼が同じようなメリットを力強く唱えてきたとしても、「依存していたら意味がない」と反論すると思います。

タバコは国が認めたドラッグです。国やタバコ会社は依存性があるのはもちろん知っており、パッケージに有害です!と書いても、喫煙者がやめられないのを知っています。

 

やめてから訪れるメリット

  • 寝起きがよくなる。
  • 疲労感が少なくなる。
  • やめる苦しさが自信に繋がる。
  • 肌の調子が良くなる。
  • タバコに関する事は特に考えなくなる。
  • 常に吸い終わった後の集中状態に近くなる。
  • 連鎖的に健康に目覚める。

私は2週間ほどでニコチンの禁断症状もほとんどなくなり、その後、登山を始めました。喫煙していた時には考えもしなかった趣味です。登山に備えて体を鍛えていくうちに、喫煙時よりも体重が落ちています。

 

さいごに

禁煙に成功した今は、とにかく「次の一本の怖さ」を心に刻んでいます。吸わなくなってから、喫煙者が30分おきにタバコを取り出すのを見ると、自分もタバコの奴隷だったなぁとつくづく感じます。

A:煙草吸ってもよろしいですか?
B:どうぞ。ところで一日に何本くらいお吸いに?
A:ふた箱くらいですね。
B:喫煙年数はどれくらいですか?
A:30年くらいですね。
B:なるほど。あそこにベンツが停まってますね。
A:停まってますね。
B:もしあなたが煙草を吸わなければ、
C:ちくわ大明神
B:あれくらい買えたんですよ。
A:あれは私のベンツですけど。
B:誰だ今の