かなり評判の良い本書ですが、想像以上に素晴らしかった!いつも読みながら付箋を貼るんだけど、こんなに貼ったのは始めて。後半は貼るのやめました。
1日で読みきれるボリュームなのも好感が持てます。基本的にアイデアの出し方についてですが、広範囲に自己啓発や習慣づけなども含まれます。
著者は広告業界で45年働いたのち大学で教鞭をとっていた方で、豊富な経験談が出し惜しみなく載ってる。全てのビジネスに通用する内容で、もっと早く読みたかった。
心強い結論から始まる
本書はアイデアについての結論から始まる。
アイデアとは既存の要素の組み合わせ以外の何ものでもない。
グダグダと勿体つけない著者の核心。いつも自分のアイデアは何かの組み合わせだと感じていたので、この核心には凄く背中を押してもらえた。読み進めるほど、この結論の裏付けが取れていって、さらに力づけられる。
アイデア出しというと、ブレストとか会議とか、部屋にこもって悶々とやるイメージがあるけど、本書は「肩の力を抜くこと、子供に戻ること、煮詰まったら外に出ること」など、心の余裕こそアイデアに重要だと教えてくれる。
たとえば、こんな素敵な言葉に溢れている。
「アイデアいっぱいの人は決して深刻にならない」
ポール・ヴァレリー
緊急時の避難マニュアル
- すぐにコートを手に取りなさい。
- 帽子も手に取りなさい。
- 仕事は全てデスクに置いてきなさい。
- さあ、陽のあたる戸外でくつろごう。
もくじも素晴らしい
本書の目次は的確に要点がまとめられてる。もし本書の読後に、自分の為に要点をまとめるとしたら、この目次と同じになりそう。
鋭い人はこの目次だけで内容を想像できるだろうから読む必要ないかもしれない。でも本書を読めば、これらに至る理由がしっかり分かる。
- アイデアって何だろう
- もっと楽しもう
- 自分を信じよう
- 「その気」になろう
- 子供に戻ろう
- 「知りたがり」になろう
- 笑われることをおそれるな
- 「考え方」のヒント
- いろいろなものを組み合わせてみよう
- 質問を変えてみよう
- 情報をかき集めよう
- とにかく数で勝負しよう
- いったん全部忘れてしまおう
- ひらめいたら実践しよう
自己啓発的なとこ
本書には自己啓発的な領域もあって、例えば第3章の「自分を信じよう」には、大雑把に思考は現実化するという内容がある。
思考は現実化するという考えを扱った自己啓発本は、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」から始まり、「ザ・シークレット」の引き寄せの法則など、様々な自己啓発本で取り扱われている。第3章ではアイデアが出ないと思ったら出ない、失敗すると思ったら失敗する。というように、全ては気の持ちようだと説く。
とにかくいつもアイデアは必ず出ると思っているべきだし、必ず成功すると思っていようと。ポジティブは無敵ですね。