中華アンプの代名詞ともいえるLepyのLP-2024A+のレビューです。このモデルは数年前から人気が爆発しており、今更なレビューではありますが、その実力が楽しみなモデルでした。
元々はLP-2020A+という名前だったようで、さらにその時代はブランド名もLepyではなくLepaiだったみたい。使われるチップによって名称が変わっていくのか、現在は「LP-2024A+」です。
パッケージ
Lepy LP-V3Sの時も感じましたが、Lepyのパッケージはダンボールの質感が活かされていておしゃれ。安いのにしっかり梱包されているのは嬉しい。
ダンボール横にはスペックが色々と書いてあります。色はシルバーです。”Lepy is the Chinese Trademark of Lepai in USA.”と書いてありますので、Lepyはアメリカ向けの商標のようです。
説明書がなくても操作に困るような事はなさそうですが、とにかくTripathの新しいデジタルアンプICを使っていることが特徴のようです。
私が買ったモデルにはオーディオケーブルとバナナプラグ、保証書がついてきました。正直使うかどうか分かりませんが、おまけは無いよりあったほうがいい。バナナプラグは使ってみましたが、バナナというか爪楊枝の後ろみたいな感じ。
外観
値段の割にといったら失礼ですが、そんなに安っぽさを感じないクオリティです。机に置いてあったらテンションを上げてくれる位にはカッコイイと思います。欲を言えば「LEDが明るすぎるかな」とか「ツマミの質感が」とか言えなくもないですが、値段を考えると黙らざるをえない。
ただSA-98Eと比べてしまうと・・・というのはあります。
ケースはアルマイト(陽極酸化アルミニウム)で、ノイズ等の干渉に強いそうです。カーオーディオ用に使う場合、車はノイズの宝庫なので、厚みのある金属ケースはかなり有効かと思われます。
ちなみに『LP-V3S』も、まったく同じケースでした。下が『LP-V3S』です。
視聴
最初の印象は「解像度が高くボーカルが際立っている」と感じました。特に高域が際立って聞こえて、ボーカルも聴きやすい。アナログアンプのLP-V3Sと比べると、表現力の細かさがよく分かり、はっきり言って同じ価格帯とは思えない。
しかし、長く聴いていると低域〜中域に厚みが足りない気もしてくる。トーンコントロールで低域を持ち上げてみるものの、持ち上がり方がしっくりこなくて、やっぱりDIRECTに戻してしまう。
いずれにしてもLP-2024A+は中華アンプの代表モデルなので、中華アンプというカテゴリーの中では、この音質が基準といえます。
中華アンプ音質一覧
モデル | 音質 |
---|---|
『Lepy LP-2024A+』レビュー全域フラットだからか中域に厚みが足りず迫力に欠ける感じがする。加えて音の広がりもSA-98Eと比べると狭い。逆に言えば、中域〜高域に意識を集中しやすいかも。 | |
『ELEGIANT Bluetoothアンプ』レビュー柔らかくて聴きやすい音。迫力という意味では他のデジタルアンプに負けるかもしれないが、とても自然な音に感じる。音場も広く包まれる感じがある。長時間聴くならこの音を聴いていたい。バランスのとれた音。 | |
『NFJ TUBE-01J』レビュー真空管プリアンプなので、他のアンプと組み合わせて使う。音はかなり変化して、音にツヤが出て響きが美しくなる。『感情に訴える成分』が増すような感じ。オーディオの奥深さが垣間見える。 | |
『NFJ TUBE-02J』レビュー真空管ヘッドホンアンプ。TUBE-01Jのヘッドホン対応版とも言える。TUBE-01Jで真空管に目覚めたので02Jも購入しました。音の傾向はTUBE-01Jと同じ。プリアンプとして使っています。 | |
『NFJ FX202A/FX-36A PRO』レビュー基本的にLP-2024A+と似た音だが、プラスして音に厚みと密度が加わり、アナログっぽさが増して聴きやすい。SA-98Eほどの力強さはないので、SA-98Eの弟分といった感じ。NFJの真空管プリアンプと合わせたい。 | |
『SMSL SA-98E』レビューこの中では一番高価なだけあって音質もよい。音に密度と厚みがある。低域もよく出るので場の量感も感じる。これなら数万のアナログアンプと互角の音質と言ってもよさそう。トーンコントロールほか余計な機能は一切ないが、アンプ自体の質感は高い。 | |
『Lepy LP-V3S』レビューLP-V3Sだけアナログアンプ。中域を全面に押し出してくるので、空間表現や細かい音を楽しむというより、ボーカルのようなメイン所をしっかり聴くのに最適な味付けという感じ。 |
今後の楽しみ
写真では見えませんが、基板に書いてあるロットは「20170804DX」でした。基板はLP-V3Sと比べるとぎっちりしてます。LP-V3Sとは同じ価格帯なので、LP-2024A+の方がなんとなくお得感はあります。
本機のウリであるTripathのICはTAA2008が使われてました。「TA2024じゃないんかい!」という気もしますが、ぐぐってみるとTA2024の新型のようですので、そんなに怒る必要もなさそうです。
LP-2024A+は改造している情報がたくさんネットに上がっているので、今後はそういう楽しみ方もできます。
まとめ
中華アンプの定番モデル「LP-2024A+」。まとめてみると、
- パッと聞いていい音。中域〜高域の解像感が綺麗。
- 中華デジタルアンプの基準の音質ともいえる。
- 改造の楽しみがある。
LP-2024A+は爆発的に売れたモデルで、改造するために何台も購入している人も多いみたい。それだけいじりがいがあるのは、デジタルアンプとして化粧の少ない音質なんでしょうね。
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