五千円革命『final E3000』レビュー

final E3000とMojoとFiiO Q1 Mark II

ここ数年、イヤホンランキングの有線1万円以下に必ずランクインしているfinalのE3000。値段は5千円弱ですが、finalって高級なメーカーという印象だったので、気になっていました。

例えばfinalのヘッドホンD8000は40万円以上するし、A8000というイヤホンも20万円位する。イヤホンで20万って庶民感覚じゃあり得ませんね。

そんな高級メーカーのイヤホンなんだから、その廉価版だって凄い音かも。というわけで、張り切ってレビューして参りましょう!

 

final E3000パッケージ

final E3000パッケージ

パッケージはこんな感じのお洒落さん。英語やフランス語など8カ国語で構成されたインターナショナルなパッケージです。

final E3000中身

早速開けてみます。イヤホン本体は傷がつかないようにビニールに包まれています。ケーブルを束ねるバンドもビニールで皮膜された針金(ビニールタイというそうです)ではなく専用のもので、丁寧な梱包からリッチな印象を受けました。

final E3000内容物

内容物は至れり尽くせり。まずイヤピースが5サイズついてきます。最初は真ん中の大きさのイヤピースが本体に装着されてくるので、それを外した状態で撮影しています。私は真ん中の大きさで丁度よかったです。

左上のイヤフックはおまけという感じではなく、しっかりした作りです。素材はシリコンのようで弾力があります。どうやってつけるの?とググる必要がありましたが、耳に装着してみると想像よりもいい感じ。ジョギングなどで使う人には有り難いのではないでしょうか。

付け方は↓をご参考ください。final公式の動画です。

 

final E3000外観

final E3000前面

イヤホンは想像よりも小さくて「小さっ!」ってなりました。シルバーの鏡面仕上げが美しいです。前面は大きく空いていて、まるでバズーカーみたい。低音に強そうです。

final E3000背面

背面に空いている小さな穴からは、緻密で精巧な印象を受けます。LとRのラベルがちょっと見にくいかもしれません。何か自分で印をつけておいた方が使いやすいかも。

一応、イヤピースの内側が白と赤に色分けされており、それでも左右を判断することも出来るのですが、イヤピースを装着すると隠れてしまって、一見では判断できなくなります。

final E3000 商品イメージ

final E3000 カナル型イヤホン FI-E3DSS

 

final E3000音質

iPhone 11 Proで聴いてみる

iPhone 11 Proとfinal E3000

iPhone 11 Proと標準イヤホン

iPhoneの標準イヤホンと比べてみます。iPhoneのイヤホンは、そのままでも結構いい音だなって感じるんですが、いざ比べてみると、全く次元の違う音が出てきて驚きます。E3000は、これぞ音楽だなって感じがします。

iPhoneのイヤホンだけを聴いているうちは分からないのですが、比べてみると、iPhoneのイヤホンは耳の表面でシャカシャカ鳴ってるだけで、細かい音が大きくスポイルされている事が分かります。

一方E3000は、耳の中に音楽を楽しむ空間が用意されるという感じ。密閉型ということもあって、ビシッとしたスピード感のある低音が出てくることに驚くと思います。そしてその締まった低音が、空間を感じさせてくれます。

もちろんE3000にも不満点はあって、低音に迫力はあるものの細かい描写はできていませんし、音の輪郭には甘さがあったりしますが、iPhoneの標準イヤホンからのステップアップにはぴったりの性能だなと思いました。

非純正のLightning to Headphone Jack

iPhone7から消えてしまったヘッドホンジャックを復活するアクセサリー『Lightning to Headphone Jack』。私は非純正の中華製も一つ持っていますが、音に注目して比べてみると、やはり純正の方が音が良く感じます。

このアクセサリー、こんなに小さいのに、実はこの中にDACとアンプを搭載してる精密機械なんです。値段的にも「純正じゃなくても良いかな?」と思いがちですが、音にこだわるのなら純正をお勧めします。

Lightning to Headphone Jack 商品イメージ

Apple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ

 

FiiO Q1 Mark IIで聴く

FiiO Q1 Mark IIとfinal E3000

人気のポタアンFiiO Q1 Mark IIで聴いてみます。iPhone直結の時とそれほど大きな違いは感じませんが、音が硬質になりパワーもやや増すように感じます。音の密度が高くなったとも表現できると思います。しかし、わざわざ持ち歩くほどの変化ではないかな?というのが正直な所でした。

 

Mojoで聴く

Mojoとfinal E3000

続いてMojoで聴いてみます。iPhone直結の時と比べて、Mojoは細かい音に存在感が出てきてキラキラしています。低〜高域まで広範囲に渡って音楽全体のバランスが整う感じになるので、iPhone直結に比べて、むしろ迫力という意味では大人しくなるかも。音楽の印象が全体的にガラッと変わるという程の変化ではなく、iPhone標準イヤホンとE3000の変化が10とすれば、iPhone直結とMojoの変化は3くらいでしょうか。E3000はiPhone直結のような低出力を基準にチューニングされているのかな?と思いました。

 

final E3000まとめ

この値段で、しっかり音楽を聴かせてくれます。特に初めてのイヤホンにピッタリなのではないでしょうか。

付属品は5種類のイヤピースやイヤフックなど、細かい所まで気が利いている妥協なき製品で、音質的にもiPhone付属イヤホンからのレベルアップ感は半端ないです。

個人的には、いつもはもう少し性能の高いイヤホンを使っているので、E3000はオーディオの入り口として、絶妙な落とし所だなと感心しました。この値段でここまで性能を出してもいいんだって思いました。

final E3000 商品イメージ

final E3000 カナル型イヤホン FI-E3DSS